◆ ビギナーズセミナー「深淵なる水中音響」開催報告・アンケート結果
◆Stack-chanで始めるロボット
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日本音響学会 学生・若手フォーラム
ASJ Freshニュース 第110号
2023年11月1日 発行
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みなさんこんにちは!今月号のASJ Freshニュースは,9月に開催された学生・若手フォーラム主催のビギナーズセミナーの開催報告と,学生・若手フォーラムスタッフの坂東さんの趣味である「Stack-chanで始めるロボット」について紹介します。
- ビギナーズセミナー「深淵なる水中音響」開催報告・アンケート結果
- はじめに
- アンケートの結果(回答 12 名)
- ご自身の身分にあてはまるものを選択してください。
- これまで音響学会の研究発表会に参加したことがありますか。
- 音響学会で参加している分野を選択してください。(複数選択可)
- このイベントを何で知りましたか。(複数選択可)
- このイベントに参加した理由を教えてください。(複数選択可)
- 「水中音響の世界」(講演者:海老原 格)の印象をお聞かせください。
- 「海中サウンドスケープを取り巻く近年の動向」(講演者:赤松 友成)の印象をお聞かせください。
- 「深海調査の何たるか,深海サウンドスケープへの誘い」(講演者:川口 慎介)の印象をお聞かせください。
- 講演の内容に関するご感想,ご意見があればお聞かせください。
- 今後取り扱って欲しいテーマがあればお書きください。
ビギナーズセミナー「深淵なる水中音響」開催報告・アンケート結果
はじめに
日本音響学会 2023 年秋季研究発表会初日の 9/26(火)に,ビギナーズセミナー「深淵なる水中音響」を開催しました。本セミナーでは,音響学の中でも,特に水中音響に焦点を当てて,水中音響の基礎・応用,また最新研究について幅広くご紹介いただきました。今期のビギナーズセミナーには,主催者・講演者含めて約 30 名の方々にご参加いただきました。
アンケートの結果(回答 12 名)
ご自身の身分にあてはまるものを選択してください。
これまで音響学会の研究発表会に参加したことがありますか。
音響学会で参加している分野を選択してください。(複数選択可)
このイベントを何で知りましたか。(複数選択可)
このイベントに参加した理由を教えてください。(複数選択可)
「水中音響の世界」(講演者:海老原 格)の印象をお聞かせください。
「海中サウンドスケープを取り巻く近年の動向」(講演者:赤松 友成)の印象をお聞かせください。
「深海調査の何たるか,深海サウンドスケープへの誘い」(講演者:川口 慎介)の印象をお聞かせください。
講演の内容に関するご感想,ご意見があればお聞かせください。
- 音響学を学びたてでもわかりやすい公演でした。
- 最初の掴みが面白かったです。
- 非常に面白かったです! 次回ももし開催されるのであれば参加したいと思いました!
今後取り扱って欲しいテーマがあればお書きください。
- 宇宙関連
- 授業では習わないけど音響やるならコレは知っとけみたいなイロハ
(コンテンツ班 岡本 悠希)
Stack-chanで始めるロボット
はじめに
コンテンツ班の坂東です。今日は私の趣味であるロボット・電子工作についてご紹介します。はじめに,ロボットとはなんでしょうか? 日常でよく目にするロボットと言えば,ファミレスの配膳ロボット(ネコちゃんロボ)やお掃除ロボットなどかと思います。10 年前に比べて日常生活で活躍するロボットも増えてきた印象ですね。ロボットの定義は,NEDO ロボット白書 2014 曰く,
> センサー、知能・制御系、駆動系の 3 つの要素技術を有する、知能化した機械システム
らしいです。スピーカを駆動系とみなせば(空気を駆動しているので!),Google Home のようなスマートスピーカもロボットと言えるかもしれません。
ロボット好きは,この 3 要素のどの部分が一番好きかで色が分かれます。私は,センサーと知能化に強い興味を持っているタイプです。アイアンマンのヘッドアップディスプレイとか大好きなタイプで,仕事でロボット聴覚に携わっているのは,その個人的な嗜好の結果です。このほかに,機構(大雑把に言えばメカ)がめっちゃ好きな人や,知能・制御に特化して興味を持っている人も多いです。
私の場合は,駆動系にはあまり興味がないので,ありもののハードウェアを買ってきて,適当にセンサを貼り付けてソフトを組んで楽しむことが多いです。Twitter (現 X)などで流れてくるキャッチーな機械学習技術を,技術動向調査も兼ねて工作に活用するなどしています。技術動向調査が目的になると,中々重い腰が上がらないですが,ロボットを作るなど趣味の目的を作れば,色んな技術に触れて回るモチベーションに繋がる気がします。今日はこれまでの活動のうち,皆さんにも始めて頂きやすそうな Stack-chan についてご紹介したいと思います。
Stack-chan
Stack-chan とは,ししかわさんが主導的に開発されているロボットの名前です。誰でも気軽にコミュニケーションロボットを作れることを目指して,オープンソースなロボットとしてコミュニティ主体の開発活動が進められています。私はこのロボットが Twitter(当時)のタイムラインに流れてきたとき,「かわいい!これは!知能化せねば!」と一目ぼれして製作に取り掛かりました。下記のツイートは GPT を用いて知能化した作例です。今日はこの事例を中心に紹介します。
ロボット本体は,概ね 1 万円強程度で製作できます。製作には 3D プリンタまたはプリントサービスへの発注が必要な点には注意が必要です
3D プリンタも近年は安価になっていて,5 万円程度のプリンタでも趣味には十分な性能を持っています。この機会に購入してみるのはいかがでしょうか。3D プリンタがなくとも,RT からキットが発売されていたり,簡易版組み立てキットが販売されていたりするので,これらを購入するのも手です。パーツさえそろえば,あとの作業はちょっとした工作レベルなので,楽しむ余裕を持ちながら構築できます。
「ロボットを作る!」と決めたときに,趣味として一番大事なことは,目標を決めることだと思っています。ChatGPT ですら人間の知能からは程遠いように,知能ロボットは未だ完成を見ていません。趣味で進めるには何か近場の目標を立てながら進めることが継続のために大事だと思います。↑の例では,当時ちょうど大規模言語モデル(LLM)のプロンプティングが流行っていたので,「GPT(当時日本語で最大の 1.3B モデル)を用いた対話システムの構築」を主目標にして製作してみました。ロボティクスの情報は学会だけでなく,活発な勉強会もあるので,気軽に情報収集できます。
また,ChatGPT のリリース直後,ChatGPT API を活用した AI スタックチャンが爆誕しており,製作方法も公開されているので沢山の方が追従されています。TLで見かけた人も多いのではないでしょうか。今から始めるなら,まずはAIスタックチャンを作ってみて,自分好みにカスタマイズするのが楽しそうです。
おわりに
私の趣味のロボット・電子工作について Stack-chan を例に紹介しました。超かわいいので,是非製作してみて下さい。
実は今年の ASJ 秋季研発は人生で初めての ASJ でのリアル口頭発表でした。ASJ の研発は全国の音研究者が集まって密に議論できるとても楽しい場ですね。
(コンテンツ班 坂東 宜昭)