ASJ Freshニュース 第133号 (2025年10月1日号)
◆ ASJ 2025年秋季研究発表会フォーラム主催イベント振り返り
◆ 第1回 x-to-audio alignment challenge 開催のお知らせ
━♪━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本音響学会 学生・若手フォーラム
ASJ Freshニュース 第133号
2025年10月1日 発行
━━━━━━━━━━━━━━━━━━♪━
はじめに
9月10日〜12日に日本音響学会2025年秋季研究発表会が東北工業大学八木山キャンパス(宮城県仙台市)にて開催されました.今月号では,その研究発表会にて開催した我々学生・若手フォーラム主催イベントであるビギナーズセミナーおよび学生ランチミーティングの開催報告をお届けします.
ビギナーズセミナー「音響の“いま”を知る 分野を越えてめぐる研究最前線」開催報告
研究発表会初日の9月10日(水)に,ビギナーズセミナー 「音響の“いま”を知る 分野を越えてめぐる研究最前線」を開催しました.本セミナーでは,音響学に関わっている研究者8名をお招きし,音響学会に設置されている8つの研究委員会で行われている研究分野の概要や,研究動向についてに講演いただきました.
今回は71名の聴講者の方々に参加していただき,セミナー後に実施したアンケートに22件の回答をいただきました.アンケートでは,学年と学会への参加経験について尋ねました.
今回のセミナーは,学生の方々だけでなく,社会人の方々にも多く参加いただけたことが分かります(昨年は修士学生の方が7割でした).また,音響学会へ初めて参加した参加者がおよそ半数を占めており,音響学会に初めて参加される方にも興味を持っていただけたようです.具体的なコメントとして,「分野全体が把握できてよかったです」,「他分野の研究が網羅的に知れる良い機会となった」,「聴講する講演を決める手助けとなった」といったものが寄せられました.
学生ランチミーティング 開催報告
同じく,研究発表会初日の9/10(水)に学生ランチミーティングを開催しました.学生ランチミーティングは,研究室や研究分野の垣根を超えた学生の交流の場となることを目的としています.
当日は63人の参加があり,研究室が分散するようにグループ分けを行うことで,参加者同士が他分野の研究内容や研究生活を昼食をとりながら共有し合うなどの交流が行われました.参加者に回答していただいたアンケートの結果をご紹介します.参加者のうち42件のご回答をいただきました.
第1回 x-to-audio alignment challenge 開催のお知らせ
機械学習コンペティション(XACLE Challenge; x-to-audio alignment challenge)が下記のスケジュールで開催される予定です.
このコンペティションでは,テキストから身の回りのあらゆる音(環境音)を人工的に生成する text-to-audio generation の自動評価をテーマとしています.第1回開催となる今年は,テキストと環境音の意味的なアライメントを自動評価するタスクを実施します.このタスクでは,人間の主観評価と相関のある自動評価の実現を目指し,主催者が用意したデータセットと評価指標を用いて,テキストと環境音の意味的なアライメントのスコアをより精度高く予測することを目的とします.
また,本コンペティションは ICASSP 2026 SP Grand Challenge として開催されるため,上位5チームに入ると,ICASSP 2026 において発表する機会が与えられます.詳しいタスクの詳細につきましては,ホームページ(https://xacle.org/index.html)も合わせてご参照ください.
開催スケジュール
・2025年09月07日:タスク説明の公開
・2025年09月14日:学習・検証データ,ベースラインモデル公開
・2025年11月10日:評価データ公開
・2025年11月24日:結果とテクニカルレポートの提出締切
・2025年12月01日:結果発表(上位5チームは ICASSP 2026 に paper を投稿することが
できます)
・2025年12月07日:2ページの ICASSP paper の提出締切(上位5チーム)
・2026年01月11日:採択通知
・2026年01月18日:Camera-ready paper 締切
(東京大学 岡本 悠希)
おわりに
今回は,ASJ 2025年秋季研究発表会で実施した学生・若手フォーラムイベントの様子を振り返りました.今後も音響学会において,学びや交流の場となるセミナーやイベントを企画してまいりますので,引き続き多くの方にご参加いただけると嬉しく思います.
(学生・若手フォーラム コンテンツ班 泉 悠斗,松山 直哉,加藤 集平)