ASJ Freshニュース 第84号(2021年7月28日号)

◆ アンケート&インタビュー「博士課程進学の決め手」

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日本音響学会 学生・若手フォーラム
ASJ Freshニュース 第83号
2021年7月28日 発行
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はじめに

今回、学生・若手フォーラムでは博士課程進学に関するアンケート・インタビューを実施しました!
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。今回のアンケートの結果から、博士課程への進学を検討する方の考えが見えてきました。その結果をお伝えします!

アンケート概要

・実施期間:2021年6月26日〜2021年7月18日(約3週間)
・実施方法:Google Forms でのWebアンケートサービスを利用
・宣伝方法:Twitterでの宣伝
・回答者数:16名

アンケート結果

今回のアンケートは16件の回答を得ることができました。
アンケートは博士課程への進学の予定の有無、その理由についても回答いただきました。
早速アンケート結果を見ていきましょう!

博士課程へ進学を予定していますか?

はじめに、博士課程へ進学を予定しているか質問を実施しました。結果を図1に示します。

今回アンケートに回答いただいた方は博士課程に進学予定の方が多い結果となりました。

博士課程進学を決めた理由(質問に「はい」と答えた方)

博士課程進学を予定している方には、その理由を回答頂きました。結果を図2に示します。

分布を見ると「学問・研究への興味」が最も多く、次に「キャリアとして」が続く結果となりました。「学問・研究への興味」が過半数を占めたのは予想通りでしたが、キャリアとして博士課程への進学を選択する方も一定数いることがわかりました。

博士課程へ進学しなかった理由(質問に「いいえ」と答えた方)

博士課程へ進学予定がない方にも、その理由を回答頂きました。結果を図3に示します。

回答は4件ですが、皆さん異なる回答を頂きました。博士課程へ進学する理由に比べて進学しなかった理由が様々な要因があることが考えられます。

進学予定者へのインタビュー

現在、明治大学の修士2年で来年度から博士課程へ進学予定の(かつ今月号の執筆者の一人でもある)小口純矢さんに進学の理由を伺ってみました!

いつ頃から進学を意識したか?

 学部生の頃から研究室の先生や先輩から進学を勧められることはありましたが、当時は修士を出たらそのまま就職するつもりでした。博士課程に対してネガティブなイメージがあったからです。もし業績を上げられずに途中でリタイアしてしまったら、もし卒業後に就職先が見つからなかったら、といった不安の方が大きかったように思います。
 本格的に進学を考え始めたのは修士に入ってからです。学会活動を通じて。様々なアカデミア内外を問わず音声分野でご活躍されている方々のほとんどは博士号を持っていることに気づきました。学部生の頃とは打って変わって博士号はむしろ専門職に就く上で必要な資格という認識になっていきました。

最終的な決め手

 まず、学部・修士と進学して専門性が全く身に付いていないことに危機感を覚えました。自分が思った以上に修士の2年間は短く、勉強しようと思っていたことや研究したかったことのほとんどが達成できないままで終わってしまうことに気づきました。加えて、明治大学には博士後期課程の学生をRAや助手として雇用する制度や、学振の申請書の総合評価に応じて学費が免除されるなど、経済的な支援が手厚く進学しやすい環境が整備されているのも大きかったです。

(明治大学 大学院 先端数理科学研究科 先端メディアサイエンス専攻 博士前期課程2年 森勢研究室 小口 純矢)

おわりに

 アンケートやインタビューから博士課程への進学についての様々な考え方を知ることができました。博士課程へ進学予定の方の「人からの勧め」、博士課程へ進学予定のない方の「知人・家族からの反対」が回答されなかったことから、博士課程への進学を検討する方は、自分の意志を優先できているのだと考えられます。これから博士課程への進学を検討する方の参考になれば幸いです。最後に、アンケートに回答してくださった皆様、ありがとうございました。

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