Conference Information:
INTER-NOISE 2008 (The 37th International congress and Exposition on Noise Control Engeneering), October 26-29, 2008. SHICC, Shanghai, China
国際会議で発表した時点で僕は修士課程の1回生で,国際会議の発表前には音響学会での発表が1回と卒業論文の公聴会で発表を行ったことがあるだけでした。
まだ国内の会議での発表も覚束ないような状態だった上に,英語で全てのコミュニケーションをしな くてはならなかったので非常に苦労はしました。しかしながら,こんな僕ですら,ある程度は無事に発表することができましたので,是非積極的に参加して頂きたいと思います。
国際会議に参加するにあたって一番苦労するのはやはり英語だと思います。英語が思うようにできないために参加することを躊躇ってしまう方も多いのではないでしょうか。僕ももちろんそうでした。しかし実際に参加してみて,思うように英語を話そうとするとむしろ話せなくなり,コミュニケーションがとれなくなる場面が多くなってしまいました。 また,他の国の人の発表を聞くなかで,日本人ほど発音にこだわる人達はいないように感じました。なので,「英語で発表すること」にとらわれるのではなく,普段の国内での会議のように 「コミュニケーションを大事にすること」,「伝わりやすいプレゼンテーショ ンすること」を心掛ければ,今自分が持っている英語力の中で一番よい発表ができると思います。
さらに,時差,気候,食事といった問題から,発表資料に何かあった場合の対策など,英語以外にも心配事は数多くあります。これらは特に,事前の準備をきちんとおこなっておくことによって回避できるものも多いように思います。 実際に僕も,薬や適切な服装,発表資料の複製を準備すること等により心配事を最小限にできたのではと考えています。
また,国際会議に参加すると,当然,さまざまな国の人が集まります。それぞれの国が持つ独自の価値観や制度,文化などが研究に反映されており,新たな研究のヒントになることも多いと思います。そのためには,できるだけニュー トラルな心持ちで会議に参加するとよいのではないでしょうか。 会議以外の観光なども是非楽しんでおくとよいと思います。普段の研究生活での疲れをなくし,リフレッシュすることも研究には大切なことではないでしょ うか。
国際会議はさまざまな魅力があると思います。苦労することも多いですが,それらは全て次に繋がる良い経験ですので,機会があれば是非逃すことなく積極 的に参加して頂きたいと思います。
2009.6.4 井本 桂右(京都大学)
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