ASJ Freshニュース 第71号(2020年5月31日号)

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日本音響学会 学生・若手フォーラム
ASJ Freshニュース 第71号
2020年5月31日 発行
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*♪*━━━━* 目 次 *━━━━*♪*

◆ リモート音声収録環境アンケート結果!

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 みなさんこんにちは!最近は新型コロナウイルスの影響でリモートでの研究活動に取り組まれているでしょうか。今月号では、先日に学生・若手フォーラム主導で調査を行った “リモート音声収録環境アンケート” の結果を発表していきます!

 

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リモート音声収録環境アンケート結果

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はじめに

 今回学生・若手フォーラムではみなさんのリモート音声収録環境アンケートを実施しました!アンケートに協力していただいた皆様、ありがとうございました。今回のアンケートの結果から、みなさんが様々な環境でリモート音声収録を行っていることが明らかになりました。その結果を詳しくお伝えします!

アンケート概要

  • 実施期間:2020年5月15日〜2020年5月29日(約2週間)
  • 実施方法:Google Forms でのWebアンケートサービスを利用
  • 宣伝方法:Twitter や 各種 Open Slack での宣伝
  • 回答者数:61名

アンケート結果

 今回のアンケートは61件の回答を得ることができました。アンケートは10項目から構成されており、リモート環境での活動状況や使用機材などについて回答していただきました。それでは早速アンケートの結果を紹介していきます!

1. 職業

 はじめに、本アンケートに回答していただきました回答者の職業について質問を実施しました。結果を図1に示します。

図1. アンケートの回答者の職業(N=61)

 投票結果の分布から、回答者の多くが大学学部生・大学院生、学術研究職、企業の研究職・エンジニア職であることがわかります。この結果から、回答者の大多数の方がパソコンを普段から使用していると考えられます。

 

2. リモート環境下で実施していること

次に、リモート環境下で業務やプライベートで実施していることについて回答していただきました。結果を図2に示します。

質問2の結果

図2. リモート環境下で実施していること (N=61)

 業務に関する項目で最も多い回答はミーティングとなり、回答者の95%が実施していることがわかりました。次に多いのが講義での発表となり、大学等の教員・研究者からの回答が反映されていると考えられます。その次が国際会議やオンラインセミナーでの発表・輪講となっており、どちらも研究機関や企業の研究職・エンジニア職、学生の方が回答されたと考えられます。
 学生に関する項目では、ミーティングや講義の聴講だけでなく、少数ですが就活の面接も挙げられました。コロナ禍でも就活を実施する必要があり、学生や企業ともに苦労をしていると考えられます。
 プライベートでの活用事例としては、リモート飲み会と親族や友人との画面通話の2つで半数以上の回答を得られました。今回アンケートに回答していただいた方では、リモート環境下でも積極的に飲み会を実施していることがわかりました。ほかにも、ダンスといった個人のレッスンをリモート環境下でしているという回答もありました。

 

3. リモート環境下で使用しているソフトウェア・サービス

 リモート環境下でのミーティング用途で使用しているソフトウェア・サービスについて質問を実施しました。図3に回答結果を示します。

図3. リモート環境下で使用しているソフトウェア・サービス (N=61)

 最も多い回答は、最近話題となっているZoomとなりました。先日リモート開催となった国際会議 ICASSP でもZoomが使用されていることが印象的でした。次に多いのが LINE となっており、多くの方がプライベートで使用していると考えられます。そこから Skype、Cisco WebEx、Teams、Google Hangouts/Meet/Duo となっており、企業等でも多く採用されているソフトウェアが並んでいます。

4. リモート環境下での音声収録機会の有無

 リモート環境下での音声収録の機会があるかどうか回答していただきました。図4に回答結果を示します。

図4. リモート環境下で音声を収録(録音)している人の割合(N=61)

 音声を収録する機会がある方は半数に満たない程度の人数でした。講義や学会などでの発表をリモート環境下で実施していると質問2で答えた方が、音声収録も行っていることが想像できます。

5. 音声収録に使用しているソフトウェア

 質問4で “はい” と回答した方を対象に、音声収録で使用しているソフトウェア名についてお聞きした結果は以下のとおりです。

図5. 音声を収録(録音)に使用しているソフトウェア(N=22)

 Audacity、PowerPointのような普段から使用しているソフトウェアに並んで、Zoomを音声収録に使用している方が多いことがわかりました。ただし、それ以外は各自別々のソフトウェアを使用しているという結果になりました。

6. リモート環境下でのマイク機材の有無

 リモート環境下での特別なマイク機材や新規で導入したマイクがあるかどうか回答していただきました。図4に回答結果を示します。

図6. リモート環境下におけるマイク機材の使用割合(N=61)

 3分の1程度の方が特別なマイク機材や新規のマイクを導入していることがわかりました。

7. 具体的なマイクの機材名

 質問6で “はい” と回答した方を対象に、使用しているマイクの機材名についてお聞きした結果は以下のとおりです。

  • サンワサプライMM-MC24(ピンマイクとして使える)
  • ZOOM のガンマイク
  • eMeet M1
  • AKG D5
  • BETA58A
  • DPA4266
  • audio-technica USBマイクロホン AT9934USB
  • Bluetooth headset
  • iPods
  • SM58 (互換)
  • DPA 4099
  • Logicool G331
  • Front ST01
  • Shure Beta57
  • Rtalk950
  • Shure SM58
  • エレコム ゲーミングヘッドセット
  • ピンマイク@Sony (ECM-C10)
  • TOZO T6 Bluetooth イヤホン

 イヤホンマイク、ヘッドセットからダイナミックマイクなど種類が沢山あります。また、価格帯も低価格帯からプロフェッショナル仕様のものまで幅広く挙げられました。

 

8. リモート環境下でのオーディオインターフェースの有無

リモート環境下でオーディオインターフェースを使用しているかどうか回答していただきました。図7に回答結果を示します。

図7. リモート環境下におけるオーディオインターフェースの使用割合(N=61)

マイクと同じくらいの方がオーディオインターフェースを利用しているようです。

9. 具体的なオーディオインターフェースの機材名

質問8で “はい” と回答した方に、使用しているオーディオインターフェースの機材名についてお聞きした結果は以下のとおりです。

  • TOZO T6 Bluetooth イヤホン
  • Roland UA-1EX(かなり古いやつ)
  • zoomF1
  • Roland UA25EX
  • BEHRINGER U-PHORIA UMC204HD
  • RME Babyface/Babyface PRO
  • ロジクールのウェブカメラ
  • MOTU UltraLite mk3
  • Steinberg UR-44
  • RME Babyface
  • YAMHA AG03
  • Cakewalk UA-1G
  • UR44C
  • SoundBlaster(型番は現在不明です…USBに挿して、そこにPhoneとMicのミニプラグを刺すタイプ)
  • RME Babyface Pro
  • tascam us-366
  • Fireface UC
  • RME Fireface UCX
  • Ur22c
  • steinberg CI1
 オーディオインターフェースも低価格帯からプロフェッショナル仕様のものまで幅広く挙げられています。

10. その他リモート環境下で役立つtips

 最後に、リモート環境での生活において、音響分野に関係なく役に立っている tips について自由に記述してもらいました。その結果を以下に記載します。

  • ヘッドホン
  • FormatFactory
  • マイクスタンド、iVCam
  • Wacomのペンタブレットと付属の描画ソフトウェアを,ホワイトボード代わりに利用しています。 イヤホンは,Sonyの オープンイヤーステレオヘッドセットSTH40Dが,非常に快適です。(オススメです)
  • リモートデスクトップ接続(Win)
  • Apple Airpodsが非常に使いやすくて重宝しています。
  • アナログミキサ、単指向性マイクロホン
  • 高価な椅子と高価なディスプレイ
  • マイクスタンドの類いはWebカメラの固定等にも使えるので、複数あるとより良い可能性がある。
  • Logicool BRIO
  • ゆかりねっと
  • FaceRig
  • Windows10標準のゲームバー(画面の動画キャプチャ用)
  • ゼンハイザーの安いヘッドセット(マイクアームを上にずらすと自動的にマイクがオフになる)を以前から愛用しているのですが「あって良かった」と思いました。
  • SpatialChat
  • モバイルディスプレイ
  • ペンタブレット、書画カメラ、吸音材、調音材、が受講生に良いようです。GoogleClassroomの予定配信を使うことで、講義予告や課題で便利です。また、教員同士での情報共有にMicrosoft Teamsを使っています。Wolfram Alpha、ThingSpeak、Google Colaboratoryも便利です。
  • PJP-50USB(W)
  • ノートPCを使用する際は,付属のマイク・カメラともに低品質なのでひとまず購入したほうが良い.
  • 主に使用しているwebex にはバーチャル背景機能がないため、snap cameraというソフトを使っています。自宅からミーティングに参加するとき助かっています
  • ゲーミングデスクとゲーミングチェア
  • (リモート環境以外でも使用する)ヘッドセット(hyper Xシリーズ)

おわりに

 アンケートの結果から、リモート環境下での様々な音声収録環境を知ることができました。リモート環境下で日々業務や作業に取り組んでいる方の参考になりますと幸いです。
 最後に、アンケートに回答していただいたみなさま、ご協力ありがとうございました。

加藤弘士朗,山本克彦(学生・若手フォーラム幹事会員)

 

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