ASJ Freshニュース 第103号 (2023年3月30日号)

ASJ Freshニュース 第103号 (2023年3月30日号)

ビギナーズセミナー「音響キャリアパス座談会」開催報告・アンケート結果 
2023年日本音響学会春季研究発表会 参加報告 

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日本音響学会 学生・若手フォーラム 
ASJ Freshニュース 第103 
2023330日 発行 
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みなさんこんにちは!今月号のASJ Freshニュースは,3月に開催された学生・若手フォーラム主催のビギナーズセミナーの開催報告と,日本音響学会2023年春季研究発表会の参加報告です! 

 

ビギナーズセミナー「音響キャリアパス座談会」開催報告・アンケート結果 

はじめに 

日本音響学会2023年秋季研究発表会前日の3/14(火)に,ビギナーズセミナー 「音響キャリアパス座談会」を開催しました.本セミナーでは,音響学の研究を始められた学生・若手研究者を対象として,各分野で活躍されている講演者の方々に,ご自身のキャリア設計や実体験,学生・若手研究者へのメッセージをお話しいただきました. 

3/14(火)「日本音響学会2023年春季研究発表会 ビギナーズセミナー」開催のお知らせ

 今回のビギナーズセミナーには,主催者・講演者含めて約70名の方々にご参加いただきました.各講演者様の発表では,大企業・ベンチャー企業・大学・国際標準化団体といった幅広い組織での仕事についてご紹介いただきました. 

また,直後に設けられた座談会セッションでは,事前にお送りいただいた,もしくは,リアルタイムで投稿いただいた質問内容についてご意見をいただきました.その中では,研究や開発の取り組み方,企業研究者としてのキャリア形成の進め方,アカデミアでの人との繋がり方,仕事と生活の両立,採用者側から見たキャリアの捉え方などの,多岐にわたる話題がありました. 

参加された学生・若手研究者にとって,とても刺激的で有意義なお時間になったと思います. 

 

アンケートの結果 

1. ご自身の身分にあてはまるものを選択してください(回答者12名)

2. 日本音響学会2023年春季研究発表会に参加しますか(回答者12名) 

3. これまで音響学会の研究発表会に参加したことがありますか(回答者12名)

4. 音響学会に参加している方にお尋ねします.普段参加している分野を選択してください.(複数選択可) (回答者12名)

5. 音響学会非会員の方にお尋ねします.今後,音響学会に参加してみたいと思いましたか.(回答者7名)

6. このイベントを何で知りましたか.(複数選択可) (回答者12名)

7. このイベントに参加した理由を教えてください.(複数選択可) (回答者12名)

8. 前半の講演セッションの印象をお聞かせください.(回答者12名)

9. 後半の座談会セッションの印象をお聞かせください.(回答者12名)

10. 講演・座談会セッションの内容に関するご感想,ご意見があればお聞かせください. 
  • 何よりも,それぞれの研究者が音の研究を楽しんでいることが伝わってきてよかった. 
  • さまざまなチャンスを逃さない姿勢が大事だと気付かされた. 
  • どのような思考を持って行動していくかを良く知ることができて良かったです. 
  • 非常に面白かったです.登壇者のキャリアパスは多様で今後のキャリア形成に役立てることが できると感じました.また,小林さんの「失敗する→その他の全ての可能性を再検討できる」という言葉は印象に残っており,さまざまなことにチャレンジすることへ前向きな気持ちになりました. 
  • 音響について興味はあるものの,就職するとなるとどうすれば良いのか分からず悩んでいたため,今回の講演は大変参考になりました.ありがとうございました.また,学生若手フォーラムのサイトについては,大学院進学を考える際に大変参考にしておりました.ありがとうございました. 
  • 最近院進を決めたばかりでこれからのビジョンについてまだ考えられていなかったので,とても参考になったセッションでした. 
  • キャリアの話は皆さん悩む話なので3年に1回くらいの頻度で定期的に実施すると良いかと思います. 
11. その他イベントに関するご意見,ご要望などがあればお聞かせください. 
  • キャリアパスは,様々な方のヒストリーがあるので,今後研究者を目指す若い方にとって大変 刺激があると思います.運営される方々は大変かと思うのですが,定期的にキャリアパスに関する開催があるといいなと思いました. 
  • 交流会イベントが欲しかったです… 
12. 今後,どのようなイベントがあると学会に興味がもてそうだと感じますか. 
  • 音響学に携わっているそれぞれの人の考え方を紹介してくれるイベントなど 
13. 今後取り扱って欲しいテーマがあればお書きください. 
  • 音響学の基礎の学び方について 
  • 最前線で活躍する研究者の「ありたい姿」 

(コンテンツ班 山本克彦) 

 

2023年日本音響学会春季研究発表会 参加報告 

1. はじめに

立命館大学大学院 修士2年の三浦と申します.私は音情報処理研究室で音場再現について研究しています.315日から17日にかけてオンライン開催された日本音響学会春季研究発表会では,聴講と1件のポスター発表を行いました.  

2. 研究発表会の様

今回の音響学会は前回とは異なり,オンラインで開催されました.口頭発表では,120名以上が聴講されている会場や,対面のように活発な議論が行われている会場もありました.ポスター発表では,15名以上が聴講されているルームも見られ,発表の聴き取りやすさなど,オンラインならではの良さを感じました. 

私にとっては2021年秋季以来の音響学会だったのですが,オンライン開催が3年弱ほど続いていたこともあり,前回よりもオンライン環境での進行やコミュニケーションが円滑に行われていると感じました.しかし,対面開催と比較すると,質疑応答や学生間の交流を十分に行うことはまだまだ難しいことを実感しました.特に,関西圏外におられる研究分野が近い学生の方の発表を聴講したり質問をいただいた時には,ぜひ対面で交流したかったという気持ちになりました. 

3. 自身の発表内容 

今回,私は「222 マルチチャネル音響を用いた高次アンビソニックスに基づく放射音場再現」という表題でポスター発表を行いました.本研究では,受聴者の周囲に配置されたスピーカアレイを用いた仮想音源構築において,音源の空間放射特性に着目し,音源の位置だけでなく向きも制御するための手法を提案しました.また,音源の位置や向き毎に異なる音場の再現精度を評価しました. 

発表では,多くの方と活発な議論ができ,有意義なコメントをいただきました.オンライン環境でのポスター発表に関しては,お互いの表情や空気感が伝わりにくいという難しさはあるものの,使いこなすことができれば対面よりも声が聞き取りやすかったり資料が見やすいという利点をかなり実感しました.   

4. 最後

対面開催を経てオンラインで開催された学会でしたが,改めて対面,オンラインそれぞれのメリットを感じることができました.しかし,空気感は対面開催ならではのものだと思いますので,今後は対面開催の機会が増えることを期待したいです. 

(立命館大学 三浦 峻平) 

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